新しく事業を立ち上げることは、決して容易いことではありません。起業してから間もない企業だけではなく、大手から中小企業にとっても、新規事業は次なるステージへと移行するための大きな意味や価値を持つものです。そこで、新規事業の成功率や、新規事業が失敗してしまうケースにみられることの多い原因3つについてまとめました。

☆資産計画が先を見据えた計画になっているか
新規事業を行うにあたって現実的になくてはならないのが資金です。そもそも新規事業を確立するにあたって、すぐに結果が出ることはまずありません。どの企業も利益が出るまで数年は赤字を繰り返すこととなります。そこで重要になってくるのが現実的な資産計画です。新規事業の成功率は約3割と言われ、逆に言えば7割、ほとんどの事業が失敗していることになります。その1番の問題点が資金調達と資産計画です。数年は赤字続きを覚悟しながら芽が出て成功するまで頑張り続けなければならないのですから、生半可な計画では厳しいでしょう。短期的な予算編成に惑わされず、結果まで数年の道のりを耐え抜けるきちんとした資産計画が必要です。現実的に資産計画、資金調達などお金に関わることで手を抜くことは新規事業にとって大打撃になってしまいますから注意して取り組むと良いでしょう。

☆事業計画書を適当に作成していないか
事業に失敗してしまう理由として事業計画書の杜撰さもよく指摘されます。前述した通り成功まではかなり長い道のりになりますからこちらも手を抜くわけにはいきません。誰がなにをやるのか、きちんと明確に記しておくことが必要です。新規事業といっても全く未経験のジャンルで起業するのと経験のあるジャンルで起業するのではノウハウの活かし方に差が出てきます。全く未経験のジャンルだとそもそもの知識の差やノウハウの差が大きく開いてしまい、新規事業には大変不利です。その差を埋めるのが計画書。先を見据えた資産計画やこれからどうしていきたいのかなどの方針を明確にし、経営者が先頭に立ち、本気で取り組むことが必要です。もちろん融資などをお願いする場面でも事業計画書は大変重視されますから、適当に作成しているのなら成功は程遠くなってしまうことでしょう。今一度見直してみましょう。

☆ブームに左右される要素はないか
前述した通り新規事業が成功するには数年を有します。現在のブームに乗って始めるようでははっきり言って遅いです。これから3?5年後を見据えた事業内容を考案しましょう。新規事業の魅力の中には自分たちで1から切り開いて行く部分もあります。だからこそ今あるブーム要素、つまり人が作った波に乗ったとしても、長く続く企業にはなり得ません。自分たちで切り開いていく覚悟や心意気は絶対に必要になってきます。経営トップはもちろん社員一丸となって進んでいかなければなりません。よくある要素としてこのままで良いのか、疑心暗鬼になってしまう、ということがあります。その中でどれだけ目標に向かって明確に方針を決めていけるかが重要です。自分たちで舵を取っていく以上、人が作った波に左右されるようでは成功まで厳しいことでしょう。オリジナリティを大切に、取り組んでいくべきでしょう。