フランチャイズで新規店舗をどんどん増やしている会社があります。フランチャイズだと全く経営をしたことがない人でも、フランチャイズ本部のサポートの元で経営することが可能になります。しかし、確かにフランチャイズは低リスクで開業ができますが、リスクもあります。そこでしっかりと、同くじ開業の場合とフランチャイズの場合のリスクについて考えてみましょう。

☆フランチャイズが独自開業よりも低リスクで開業できる理由
自分でお金を稼ぐことは容易ではなく、サラリーマンから脱却したい方が多いにもかかわらず、様々な理由で二の足を踏んでいます。加盟店方式のフランチャイズがそのためらいを解消してくれるからこそ、個人によるビジネスへの参入が増加中です。フランチャイズにおける新規事業としては、店舗出店に必要な手続きの代行や、経営ノウハウを実際の店舗で教えるといったサービスが欠かせません。加盟する側としては、安定収入が毎月発生する可能性が高いビジネスモデルをフランチャイズ契約によって入手できるので、独自開業に比べて低リスクで開業できます。フランチャイズによる新規事業を個人の独自開業よりも低リスクとするには、提供するノウハウなどの充実と、既存の加盟店によってブランドを獲得することが必要です。加盟店が増えるほど信用と実績が積み重なっていくので、より魅力的な事業になり、やがては希望者の方から問い合わせてきます。

☆フランチャイズ展開で想定されるリスク:資金問題
個人が自己資金で店舗を立ち上げる機会はあまりなく、高額の初期費用というリスクをどう解決するのかが目先の問題になります。新規事業のフランチャイズに加盟したいが、店舗を新しく用意するだけの資金調達をする目処が立たないので断念する、という事例は多く、本部として責任をもって支援するのが一般的です。具体的には、事業ローンの審査申し込みとして金融機関へ提出する事業計画書などの各書類の作成や、フランチャイズ本部の担当者による面談での疑問点への回答や次の行動へのアドバイスになります。資金面で手厚いサポートがあれば、加盟した方のスムーズな出店だけにとどまらず、これから加盟するつもりの希望者への宣伝広告としても利用できるので一石二鳥です。特に、ローンを返済しながら生活できるだけの収益を上げられるかがポイントだから、既存の店舗をモデルとした黒字転換までのストーリーを提示する等のアクションを盛り込んでおきましょう

☆フランチャイズ展開で想定されるリスク:立地問題
消費者を相手にするフランチャイズの新規事業では、集客リスクを解消するために、既存のライバル店に負けないだけの立地であることも重要です。資金問題とも密接に関係してくる要素ゆえ、加盟店にとって集客力が高い土地を提案することと、その根拠をデータ分析によって証明することの2点に注意しましょう。加盟店になりたがっている方に対して、実際に出店をする前に収益の見込みを示すことが、フランチャイズの本部に求められるマネジメントです。経営予測の精度が高まれば、出店した加盟店が早期に黒字転換する流れになり、次の希望者に自信をもってお勧めできるデータとして活用できます。不動産の調達についてもフォローする必要があり、基本的にフランチャイズの本部は加盟店が開店するまではフルサポートになると心得ておくべきです。