「開業したいけど、資金がいくらあっても足りない」そんなお悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか?そんな方には、居抜き物件を検討することをおすすめします。 場合によってはかなりお得な物件に出会えて、大幅に開業資金を抑えられることも。今回はそんな居抜き物件について、さらに居抜き物件を見つけるためのポイントを考えてみましょう。

☆居抜き物件は開業の強い味方
居抜き物件というのは、前にカフェなり飲食店なりをやっていたお店をそのまま使えますよ、という物件のことです。居抜き物件のメリットは、何と言っても、空調やボイラーなどの店舗設備を引き継いで使用できるところです。まったくのゼロの状態から新規事業を開業するのと比較して、内装にかかる費用を抑えられるということです。費用だけでなく、オープンまでの期間も抑えることができます。極端な話、前の店舗の形態によっては、水道や電気、ガスの開栓をするだけで営業ができるので、新しいお店のオープンまでの時間を短縮できます。また、もしかすると、以前の飲食店などのお店に通われていたお客様の来店も見込めるかもしれません。ただし、お客様は「物件」ではなく「人」「味」「雰囲気」についている場合が多いので、期待しすぎては禁物です。

☆居抜き物件活用で最低限の資金計画でも
厨房施設などがすでに備わっている居抜きの物件を見つける事が出来れば、かなり開業資金は安くあげられますが、それでも数百万はかかります。たとえば月30万円の物件を借りて始める場合、最低その7ヶ月分のお金がないと物件が借りられません。30万円の7ヶ月分ですので、約200万円です。そして居抜きであったとしても、内装や看板、その他の施設の更新などに、2〜300万は必要になります。オープンしてから数ヶ月は、赤字になる可能性も高いので、その間の運転資金も必要になります。500万円以上の資金は最低必要です。施設を一から作るとなると、もちろんさらに数百万円かかますので、一千万円くらい必要です。新規事業を開業するには、当面の運転資金も必要になります。目安としては、やはり半年分くらいは必要になります。特に人を雇って始める場合は、これはしっかり確保しておく必要があります。

☆居抜き物件を探すには運とタイミングも必要
飲食店の居抜き物件といっても経営不振で撤退するテナントだけでなく、繁盛していたお店の場合もあります。前テナントオーナーとの間で良好な話し合いが出来れば顧客や従業員も含めて引き継いで開業するなんてこともできます。この場合前のお店の評判がよければ、安全性や資金の面において非常に有利に開業することができます。また店舗物件の賃貸契約の場合は「内装譲渡禁止」と「原状回復義務」がほぼ100%契約書に記載されています。そのため居抜き状態での引渡しをするにはまず物件オーナーの了解が得られていないといけません。前テナントのオーナーとの間で話がついていても、物件のオーナーの意向や人柄も必ず確認しておくようにしましょう。